So-net無料ブログ作成
検索選択

◆ダブル・バインド [読書]

柳田邦男著『壊れる日本人』は、複数の分野にわたり、深い示唆を与えていると思います。


ここでは、
「ダブル・バインド」(double bind)についてふれてみます。




親にとっては些細のことに思われても、子供にとっては重大なことの累積。

これがいかに深刻な結果をもたらすか。



重い統合失調症からだいぶ回復した入院中の若い患者さんを母親が訪れるくだり。


若者は母親に会えたのがうれしくて、片方の腕を母親の肩に掛けた。


が、母親は、その瞬間身をこわばらせた。



精神を病む息子への拒否感を若者は鋭く感じ取り、自らの腕を引っ込めた。


母親は、内心を隠して、

「もう私を愛してくれないの?」と訊ねた。



息子は腕を引っ込めた自分を恥じて顔を赤らめた。


その戸惑いを見て、母親はさらに言葉を加えた。

「ねえ、そんなにまごつかなくてもいいのよ、自分の気持ちをおそれてはだめよ」




息子は、それから数分間しか母親と一緒にいることが出来なかった。いたたまれなかった。



つまり、

母親は身体では息子を拒否しているのに、言葉では「愛してくれないの?」

「愛してほしい」と言っている。




拒否と愛してほしいという相反することを同時に投げつけている、と。




これら二つのことを同時に満足させることは、誰にもできない。




息子はジレンマに陥り、どうしていいかわからなくなる。



この母親は、子どもに対してダブル・バインドをかけるような接し方を、幼い頃から日常的にやっていて、

その子どもの発病にかなり関与しているのではないかと推測される、と柳田氏は述べている。



若者は、母親が帰った後、付添いの者に激しく殴りかかり、保護室に入れられてしまったという。




表現は割愛したりしていますが、概ね上記のような内容です。




このようなダブル・バインドになる言葉や表情や行動を無意識のうちに子どもに向かって投げつけている父親や母親が、なんと多いことか、と。




ダブル・バインドは、危険でゆがんだ「愛着」の向け方だと。




なお、柳田氏は、この「愛着」について別の項で、医師・渡辺 久子氏の優れたカウンセリングにより、母子があるべき姿、健康な状態へと立ち直ってゆく具体的ケースにふれています。

興味おある方は、『壊れる日本人』を読んでみてください。









以下に、渡辺 久子氏が診療している慶応大学病院をあげておきます。


◆医療機関と医師(慶応義塾大学病院・小児科)



☆渡辺 久子  専任講師
慶應義塾大学医学部卒
・専門
※慶応義塾大学卒業後、小児科、精神科、神経内科、精神分析を学び専門は、
小児精神科医学、精神分析学、乳幼児精神医学。
.慶應義塾大学病院小児科で思春期やせ症、被虐待児、人工授精で生まれた子ども、自閉症、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの支援にあたっている。
・資格など
医学博士、世界乳幼児精神保健学会副会長

・著書
『子どもを伸ばすお母さんのふしぎな力』(新紀元社)
『母子臨床と世代間伝達』(金剛出版)
『小児心身症クリニック :症例から学ぶ子どものこころ』(南山堂)
『抱きしめてあげて』(太陽出版)
『思春期やせ症の診断と治療ガイド』(文光堂)
『思春期やせ症:小児診療にかかわる人のためのガイダイン』(文光堂)
『たっぷり甘えさせて しあわせ脳を育てる!』(カンゼン)



◆医療機関と医師(慶応義塾大学病院・小児科)


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:blog

◆謎解きに胸を痛めつつ読了! [読書]

むかし僕が死んだ家 (講談社文庫)


読み終えました。




東野東吾さんの才能、すごいですね。




緻密に伏線をはりながら謎解きを進めていく。




引き込まれつつ、胸を痛めながら読んでいました。




幼児期の抜け落ちた記憶。




自らの過去も顧みつつ、




ここまで掘り下げている推理調作品。




虐待が幼児に与える影響。


自らを防衛する本能から、記憶を消してしまう。



そんな環境に育ちたくなくても、


自ら両親や環境を選んで生まれてくることはできないせつなさ。


自分を産んでくれたほんとうの親に育てられたいですよね。




しかし、人生にはさまざまな障害が横たわっている。




私の場合も、母親は5歳のとき、眼前で倒れ、植物状態で臥したままになってしまいました。


そして、8歳のとき他界しましたから。脳溢血でした。




単に小説として読む、といっても、つらいものがあります。




ここに登場する主人公の私と、幼児期の記憶がすっぽりと抜け落ちている沙也加。


二人とも、途中からべつの親に育てられたことが分かります。







「本と旅の世界」でもふれました。






インターネット案内





タグ:東野圭吾
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

◆『人を殺すとはどういうことか』 読了 [読書]

・美達 大和 著 『人を殺すとはどういうことか』





無期懲役で服役している殺人犯の告白。


ごく一部の人を除き、


罪の意識とか贖罪とかの認識が彼らにはないということが分かりました。


この著者は、二人の人を殺害し、


服役してから人間が変わりました。


罪の意識に目覚めたのですね。


父親の犠牲になったようにも感じますが、


在日のその父も、


そうならざるを得ないものがあったのでは、


と思います。


この告白を読みながら、


私は過去における自らの罪についても考えていました。


人は、他者を傷つけずに生き続けることが出来るのだろうか。


この著者は、自らの生い立ちからくるある種の哲学によって


二人の人間を殺めてしまった。


そうすることが当然の結果であると、当時は考えていた。


服役してから、


被害者の家族に思いが及び、さまざまな本を読み、


こころが変わっていった。


多くの受刑者が、


「あんなところに居たからいけないんだ」


と自己正当化をし、自らの罪を顧みない。


「今度そうした場面に出くわしたら、ばれないようにやろう」


と本末転倒した考えを当然と思っている。


また、ヤクザにいたっては、


この社会での順法ではなく、


やくざ世界の不文律に従って行動する。


死刑執行を願うようになり、


裁判の結果、生涯刑務所生活で終わることを受容するようになった著者。


犯した罪を認識し、また服役中に父の死を経験して


残された人生を「人」として贖罪の意識を持ちながら終わりたいと願って生きている。


レゾンデートル(存在理由)を見出そうと生きている・・




「本と旅の世界」

でふれるのには、もう少し時間を要します。





タグ:殺人の意味
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

◆毎日起こる殺人事件ー服役者がつづる [読書]

ーこころの奥にあるほんとうのものー




刑期十年以上かつ犯罪傾向が進んだ者のみが収容される



「LB級刑務所」服役中の人が書いたものが




新潮文庫で出たので読んでみることにしました。


・美達 大和 著 『人を殺すとはどういうことか』






毎日のように報道される殺人事件。




実体は、心の部分はどのようになっているのか。


同じ殺人でも、その心のありようは違っているのではあるまいか、



そんなことを想いながら読み進めています。

さて、この人の場合はどうだったのか・・

自己への評価と自己の理想とを一致させるために犯してしまったのか。

読み終えたら、

「本と旅の世界」でふれます。


やくだつ市場 旅行案内 コンパクト家電




タグ:
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

◆畑正憲 『ムツゴロウの無人島記』 [読書]

かつて、


あんなにもテレビでお茶の間を賑わしたムツゴロウ動物王国の


畑正憲さんの本を読み始めました。




タイトルは、


『ムツゴロウの無人島記』です。








畑正憲さんの動物王国は、いったん東京に越してきたのですが、集客が思うように行かず、再度北海道(浜中)に戻ったのですね。




しかし、残念ながら現在の浜中のムツゴロウ動物王国は一般公開されていないので、門の中に入ることはできません。塀の外からなら見ることは可能とのことですが。




●住所:厚岸郡浜中町後静村



作中、無人島・嶮暮帰島のことが出てきます。

本では、身内のことや馬や動物たち、舟、海、海藻などのことを面白おかしく描いていますね。




★嶮暮帰島(けんぼっきとう)は、北海道厚岸郡浜中町大字琵琶瀬村字嶮暮帰にある隆起海食性台地の島。



☆ブログ世界


▲嶮暮帰島(後方の平たく長い島)▲




★ムツゴロウ動物王国のブログ:

http://ameblo.jp/mutsugoroanimalkingdom/



読み終えたら、




「本と旅の世界」でふれます。




やくだつ市場 インターネット案内 美肌






nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

◆『ノルウェイの森』村上春樹著 [読書]

・村上春樹著 『ノルウェイの森』

『海辺のカフカ』を読んでから、自らのどこかの部分と共振するところがあり、書店に立ち寄るうちに、手にとっては戻すということをしていたものがありました。

それが、2月の初めに同好会なるものが渋谷であり、集ったメンバーの一人から図書カードを頂いたのです。
私が彼(それも複数人)にしてあげたことといえば、渋谷駅周辺を下見したことと、会場になった居酒屋のそばのビジネスホテルをネット上で探したことくらいです。

いずれにせよ、家に帰って小さな袋を開いてみたら図書カードだったのですね。お礼のハガキを書き、使わせてもらうことにしました。


それで、迷っていた講談社文庫の
『ノルウェイの森』(上)(下)を購入できたのです。

おなじ著者のものでも、
『やがて哀しき外国語』は、少し読んで投げ出してしまいました。そのうちに読むかもしれませんが。

村上春樹に会ったことはありませんが、
人と作品で言えば、
「作品」の方に感じるところがあって投げ出さずに読み続けていたのですが、

今回の巨大地震でぶっ飛んでしまいました。
読み続けることが出来なくなってしまったのです。

それが、昨日から、ぽつぽつと読み始めました。
個人的な感じの作品でも、まったく読み進める気にならないものもありますが、
作者の感性が豊かであること、表現力が適切で無駄がなく、読ませる娯楽性というか、
いわゆる文才があるのですね。

ということで、先ず上巻を読み終えたら、
「本と旅の世界」に内容についてふれてみます。

ノルウェイの森(村上春樹著) 上下巻セット
icon



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ: