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◆十二指腸用ステント [ステント]

十二指腸用ステント… がんで閉じた腸管広げる

 胃がんや膵臓がんが進行すると、十二指腸が閉塞してしまい、口から飲食できなくなったり消化液が胃にたまって嘔吐を繰り返したりする。それを解消する十二指腸用ステント(金網状の筒)が開発され、保険適用された。(利根川昌紀)


開腹不要/治療15~20分/嘔吐も解消
 胃がんや膵臓がんが進行すると、十二指腸が閉塞してしまい、口から飲食できなくなったり消化液が胃にたまって嘔吐を繰り返したりする。それを解消する十二指腸用ステント(金網状の筒)が開発され、保険適用された。(利根川昌紀) 胃がんと膵臓がんの患者は年間計約13万人。このうち胃がんは約11万人で、がんの中で最も患者数が多い。

 胃がんや膵臓がんが見つかったら、通常、手術でがんを摘出したり、抗がん剤や放射線による治療を行い、がんを小さくしたりする。

 だが、胃の出口の「幽門部」にできたがんが十二指腸に増殖すると、その部分の通り道が狭まる。また、十二指腸に隣接する膵臓でがんが大きくなると、十二指腸が圧迫され、閉塞状態になる。

 十二指腸が詰まると、口から飲食できないばかりか、胃液や膵液、胆汁といった消化液が胃にたまる。胃液は1日1・5~2リットル、十二指腸の下の方が閉塞して膵液や胆汁が加わると、合計約5リットルにもなる。こうなると嘔吐を繰り返し、夜も眠れなくなる。

 従来、飲食したものや消化液の通り道を確保するため、おなかを開いて胃と小腸をつなぐバイパス手術が行われてきた。だが、体力が落ちた患者に手術を行うと、肺炎などの感染症にかかる危険が伴う。また、手術できない場合は、鼻から胃にチューブを入れ、たまった消化液を排出する方法がとられてきた。

 東邦大医療センター大橋病院(東京都目黒区)消化器内科教授の前谷容さんは、「末期がんの患者さんには、いずれの治療も負担が大きい。チューブを入れた場合は、栄養分の点滴のため、入院し続けないといけない」と説明する。

 こうした患者向けに開発されたのが十二指腸用ステントだ。直径3・3ミリにたたんだステントを、口から入れる内視鏡とカテーテル(細い管)を使って閉塞部に運び、さやを抜いて開く。

 治療時間は15~20分で、バイパス手術の4分の1程度。入院も、バイパス手術の半分の1週間程度で済み、治療した日かその翌日には食事もできる。

 仮に食事ができなくても、嘔吐の苦痛は解消される。米国で行った臨床試験では、ステント装着後、約1か月で約8割の患者が嘔吐がなくなった。前谷さんは「今後は、末期がんで十二指腸が閉塞した患者さんの緩和治療の第一選択肢になる」と話す。

 十二指腸に加え、それより先の小腸にも閉塞部分がある場合は、この治療の対象にはならない。また、これまでの研究で、治療後の生存期間はバイパス手術、ステント治療とも2か月程度と、差は認められない。

 だが、前谷さんは「患者さんの苦痛を取り除き、平穏に過ごせる時間が長くなる利点は大きい」と強調する。

(読売・医療大全記事より)

◆東邦大学医療センター大橋病院 消化器内科


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