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◆ほおの粘膜細胞から角膜の一部を再生移植! [角膜]

 ほおの粘膜細胞から角膜の一部を再生して移植し、視力を回復させる「再生医療」に、大阪大眼科教授の西田幸二さんと東京女子医大先端生命医科学研究所長の岡野光夫さんのグループは2004年、世界で初めて成功したと発表した。

 口の内側から2ミリ角の粘膜細胞を取り出し、角膜上皮(一番外側の層)細胞への増殖・分化を起こす特殊な溶液で2週間ほど培養。直径2センチを超える細胞シートを作り移植する。

 研究発表の後、実用化するための臨床試験(治験)がフランスで始まった。これまでに30人の患者に行われ、良好な結果が出ていることから同国で来年末の認可が見込まれている。一方、日本では治験の予定はない。

 05年に医学研究の一環としてこの治療を受け、視力を回復した患者、神戸市のKさん(46)は「私と同じように失明の不安を抱えている患者は多いはず。国内で治療を受ける機会がないのは悲しい」と嘆く。

 Kさんは3歳のころ、両目の角膜が濁り始めた。視力は徐々に落ち、中学卒業時はテストの問題さえ読むことができなくなり、高校入学を断念した。

 神戸市内の病院で、角膜が濁る原因不明の「角膜変性症」と診断。16歳と18歳の時に角膜移植を受け、いったんは視力が回復した。しかし、徐々に見えなくなり、40歳を過ぎると、明暗は分かってもほとんど見えなくなった。

 提供される角膜が限られる中、何度も移植を受けるのは難しい。主治医から大阪大病院(大阪府吹田市)での再生医療の研究を聞いた。症状が重い左目の移植手術を受けると、視力が0・9に劇的に改善した。

 日本で開発された医療技術や器具が海外で先に承認を受け、日本での導入が遅れることがある。「補助人工心臓」もその一例で、背景には日本の承認審査体制の問題がある。

 在日米国商工会議所の医療機器・IVD小委員会によると、治験が必要な新医療機器の申請から承認までの審査期間(05年~08年調査)は、米国の約10か月に対し、日本が約21か月で、2倍以上の開きがあった。このため、海外での承認申請を優先させたり、日本の申請を見送ったりするケースがある。

 医療機器の承認にかかわる審査官は、米国は約400人。これに対し、日本の「医薬品医療機器総合機構」には約60人と少なく、審査の遅れの一因となっている。

 国は最近、審査の迅速化や体制の充実に取り組んでいるが、安全性を確かめながら、効率を高める一層の工夫が望まれる。


☆情報プラス
米国医療機器・IVD工業会(旧・在日米国商工会議所の医療機器・IVD小委員会)
 ホームページ:http://amdd.jp/

(読売・医療大全記事より)

◇このような記事を読むと、日本も早く何とかならないものか、と思いますね。