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◆手術のタイミング 僧帽弁閉鎖不全 [心臓病]

僧帽弁閉鎖不全、手術のタイミングは? 

Q. 約15年前に「僧帽弁閉鎖不全」との診断を受けました。今のところ、息切れと不整脈が時々見られますが、日常生活にはさほどの支障はありません。年に2回、循環器内科クリニックを受診していますが、「僧帽弁の逆流」「腱索の2本断裂」があるそうです。症状が悪化するまでは、経過観察をすることになっています。


 現在、ドラッグストアで週30から35時間働いておりますが、下肢の「むくみ」が徐々に悪化してきました。以前、知人から、「循環器内科の先生は心臓外科に送るのが遅い傾向がある」と聞いたことがあります。激しい運動は恐くてできませんが、ゴルフなど軽い運動や趣味でやりたいことは色々あります。今後、どんな症状で、どのタイミングで手術を決断するのが良いのかアドバイスをお願いしたいのです。(63歳男性)


A. 息切れや不整脈などの症状、手術を受ける時期―南淵明宏 大和成和病院院長(神奈川県大和市)― 

 僧帽弁は左心室の入り口にある弁で、肺から左心房に流れてきた血液が左心室に流入する際に開き、左心室が収縮して大動脈側に血液を勢いよく送り出す際に完全に閉じきって左心房に血液が逆流しないようにふたをする役目を持っています。

 この僧帽弁が何らかの理由で逆流を起している状態を僧帽弁閉鎖不全症と診断します。逆流は少しぐらいなら無視して平気ですが、これが心臓超音波で相当程度の量がもれていると判断された場合、手術を考えなければなりません。

 逆流の程度をより客観化して判定するために、4つの段階にわけて表現します。1度またはtrivial、2度または mild、3度またはmoderate、4度severeの四段階ですが、全く逆流がないゼロ度の段階を加えると5段階評価といえます。3度のmoderate以上は、普通一般に手術が必要と判断されるべき程度です。また、左心室や左心房の拡大、心房細動や不整脈の程度、体のむくみなども判断材料です。

 手術の方法は、弁の一部の歪みや、弁が反転しないように支持している腱策というヒモが切れてしまったことが逆流の原因になっているのであれば、その部分を修復する弁形成術という方法で対処します。ゆがみが弁全体に及んでいる場合、人工弁を植えつけるかという方法がとられます。

 どちらの方法も全身麻酔で人工心肺を使って、さらに心臓を停止して行う大手術です。まれですが脳梗塞や腸管壊死など様々な合併症が発生する可能性は否定できません。心臓病の患者さんを日々たくさん診ている我々でも、いきなり「あんた心臓の手術を受けなさい!」と告げられたらショックです。ですから内科医は思いやりのある人格者が多いので、患者さんの気持ちを考えて、患者さんが悲観しないよう手術治療をあまり具体的に持ちかけない傾向があります。一方、心臓外科医は単純でノー天気な性格が多く、しかも手術しか仕事がないので、患者が紹介されてくると、「はい、手術ですね、さっさとやっちゃいましょ」とすぐ手術に飛びつきがちです。患者さんはそういった事情を俯瞰して両者の「言語」の真意を理解すべきです。

 さて、お尋ねいただいた文面からすると既に手術を受けるべき状態にある、と誰もが判断する状態ではあります(ほら、やっぱり私も外科医でしょ!)。心臓外科医、と世に言われている人種にお会いになってお話を聞かれて、どんな手合いなのか、まずは御自分の目で確かめることをお勧めします。

 さて、手術の後は理屈からすると、心臓という、身体のエンジンをチューン・アップしたことになるのですから少なくとも手術の前以上に身体の活動範囲は広がるはずです。また、死を賭した手術を乗り越えたあなたは人間的にも成長し、ゴルフのスコアもアップするはずです。

(読売・医療相談 記事より)

◇当事者にとっては大変な決心がいることですね。楽観的に良いほうに考えることが出来れば良いのですが。・・

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