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◆肺がん治療の今―ラジオ波治療― [肺がん治療]

―肺がん治療の今―

◆小さければラジオ波も

 体の外からがんに電極針を刺して焼く「ラジオ波治療」。
肝臓がんでは保険がきく一般的な治療だが、近年、肺がんに対しても一部で試みられている。

2005年2月。
3.7センチの肺がんが見つかり、岡山大病院で左肺の上半分を切除する手術を受けた男性(69)。
1年半後、経過観察で、左肺の下の方に2.5センチのがんが見つかった。

 このとき、外科の主治医から、手術とラジオ波治療の二つの選択肢を示された。
「ラジオ波治療は大きながんには向かないが、小さければ効果が見込める」と説明を受けた。
ただ、肺がんでは歴史が浅く、効果と安全性を検証する「先進医療」という位置づけで、約15万円の治療費は自己負担になる。

 男性は前年、左肺を半分切っているので、さらに手術となれば、肺は右だけになり、呼吸機能の大幅な低下が予想された。「肺の機能をなるべく維持したい」とラジオ波治療を選んだ。
手術後の傷の痛みを避けたいという思いもあった。
 

肺がんに電極針を刺して行うラジオ波治療 (岡山大病院で) 
ラジオ波治療は、CT(コンピューター断層撮影法)の画像で位置を確認し、体の外から、がんに電極針を刺しラジオ波を流す。男性の治療は1時間ほどで終了し、2日後に退院した。

 退院直後、熱が38度に上がり、たんに黒っぽい血が混じったが、2日後には熱が下がり、血の混じったたんも出なくなった。3か月後の検査で、がんの場所が空洞化したことが確認され、その後、再発もない。

 同病院では2001年から始め、これまでに約450人に行った。
同大放射線科教授の金沢右さんによると、3センチ以下の転移のない肺がんなら、5年生存率は約70%で手術に近い効果が出ている。しかし、3センチ以上だと2年生存率でも50%程度に落ち込む。

 この治療に適した患者として
〈1〉がんの大きさが2センチ以下
〈2〉心臓や太い血管に接していない
〈3〉大腸がんなどの転移の場合は3個まで
 ――などを挙げる。

 副作用としては、針を刺した穴から肺の空気が漏れる気胸が約4割に起こるが、多くは自然にふさがる。治療直後に熱が出たり、焦げた血がたんに混ざったりすることもある。肺炎が起きることもある。

 金沢さんは「体力的に手術が無理な場合、がんの位置などによって放射線治療がやりにくい場合などでラジオ波治療が選択肢になる。再発しても繰り返し治療しやすい利点もある」と。

(読売・医療大全記事より)

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◆肺がん治療の今 [肺がん治療]

肺がん治療の今 ―気管支鏡から光線照射―

2000年に食道がんの手術を受けてから定期的に検査を受けてきた東京都の飲食店経営、Kさん(69)は07年、右肺の上の方に3センチのカゲが見つかった。
口から小型カメラを気管支内に入れる気管支鏡検査を行うと、右肺の下の方の気管支にも、もう一つ、1センチ足らずのごく早期のがんがあった。

 細胞を調べると「扁平上皮がん」という喫煙者に多いタイプの肺がんで、食道がんの転移ではなかった。
20歳代から1日30本のたばこを吸っていた。

 標準的な肺がん手術では、肺の3分の1から半分ほどを切除するが、木場さんの場合、二つのがんを手術すると右肺をほぼ全部摘出することになり、呼吸機能を大きく損なう。

 そこで、気管支にできた早期がんに、肺を切らないレーザー光線を用いた治療を行う東京医大病院(新宿区)を紹介された。

 同病院を受診したKさんは、呼吸器外科講師の臼田実男さんに「3センチのがんは切除手術を行い、下方の1センチ弱のがんはレーザーで治療をしましょう」と提案された。

 レーザーを用いる治療は「光線力学的治療」と呼ばれる。光線に反応し、がんに集まりやすい性質の薬剤を注射した後、口から気管支鏡を挿入。その先から、がんに向け低出力のレーザー光線を当てる。薬剤が光線と化学反応し、がんを破壊する。

 1センチ以内の早期肺がんなら95%程度が治るとされ、1996年に保険適用になった。
ただし、3センチ以上のがんを確実に破壊する威力はなく、対象は、気管支鏡が入れられる肺中心部のごく早期のがんに限られる。

 Kさんはまず3センチのがんを手術し、その2か月後、光線力学的治療を受け1週間入院した。治療の4~6時間前に薬を注射。光線照射は11分程度で済み、「痛くもかゆくもなかった」。薬の影響で光に過敏に反応することから、体から排出されるまでの数日間は日焼け止めクリームを塗り直射日光を避けた。

 退院1か月後には飲食店に復帰。その後約3年間再発もなく、今も自ら築地市場で食材を仕入れ、厨房に立つ。「肺が大部分残っているせいか、息切れすることもありません」と話す。

 同科主任教授の池田徳彦さんは「肺がんの10%程度は多発し、気管支にできるがんはこの傾向が強い。光線力学的治療は、体への負担が小さいので、早期であれば多発がんにも用いやすい」と話す。

(読売・医療大全記事より)


◆情報プラス
肺がんの転移と多発 

肺の中にがんが複数見つかったとき、最初にできたがんから、がん細胞が血液やリンパの流れに乗って別の場所へ転移して複数になったケースであることが多い。しかし、別個のがんが、同時多発したと考えられるケースもある。

 この記事で紹介した患者の例について、東京医大病院呼吸器外科講師の臼田実男さんは「別個のがんが多発したものと考えられる」と話す。
 肺内に2つのがんが見つかったが、周りのリンパ節などに転移が全くみられないうえ、同じ扁平上皮がんでも、それぞれ顕微鏡で見たときの様子が異なることから、そう判断できるという。同時多発がんは、喫煙者などに比較的多くみられるという。

 小さな複数のがんでも、転移と考えられる場合(リンパ節転移がある場合など)では、光線力学的療法に適さないこともある。

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◆肺がん 肺葉切除 [肺がん治療]

 2005年、健康診断で肺がんが見つかり、手術で右肺の3分の1を切除した東京都の主婦(77)。
3か月ごとの経過観察で、08年夏、今度は左の肺に新たながんが見つかったという。

 CT(コンピューター断層撮影法)画像に映ったのは、大きさ2センチ程度で、大部分はすりガラス状の淡いカゲ。がんではあるが、広がる危険が比較的低いタイプとみられるものだった。

 主治医の順天堂大呼吸器外科教授、鈴木健司さんは、「手術が必要ですが、今回は切る範囲を小さくしましょう」と提案した。

 肺は、右が三つ、左が二つの「肺葉」というまとまりに分かれる。標準的な手術では、がんのある肺葉ごと切除する。見えないがんが広がっている可能性があるためだ。

 主婦は、すでに右肺の3分の1を取っており、階段や坂を上る際に「以前より息が上がる」と感じていた。さらに左肺も半分を切除すれば、呼吸機能の一層の低下が懸念された。

 そこで、鈴木さんが提案したのは、肺葉よりもさらに小さい単位で切除する方法。右肺は10、左肺は8の区域に分けられ、その1区域だけを切除するため、「区域切除」と言われる。

 「心肺機能が低下した高齢者の場合、肺を大きく切れば、生活の質を落とす恐れがある。可能な範囲で手術をするという考え方」と鈴木さんは説明する。

 問題は、小さい切除でもがんを治せるかどうかだ。まだ、実験的な段階だが、500人以上を対象にした一部施設の臨床試験で、2センチ以下では、区域切除も肺葉切除も5年生存率は89%台でほぼ同等だったとする報告も出ている。さらに昨年からは全国規模の臨床試験が始まっている。

 主婦の2度目の手術では、背中側を10センチ切開し、左肺の中でがんのある1区域を切り出した。手術から2年、「息切れがひどくなることもなく元気」という。今も家族や友人とほぼ毎月、旅行を楽しんでいる。

 体への負担が大きい通常の手術か、評価が定まっているとは言えない区域切除か。または、進行が遅い可能性を踏まえ手術を避けて経過をみるのか、あるいは抗がん剤治療にするのか。

 こうした選択肢の中で、全国で行われた区域切除は、07年には約2040件(日本胸部外科学会の調査)と、10年前の3・5倍に増えている。鈴木さんは「縮小手術は、呼吸機能が悪く、がんの性質がおとなしい場合に考慮する方法」と話す。

(読売・医療大全記事より)


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