So-net無料ブログ作成
免疫細胞 ブログトップ

◆がんペプチドワクチン療法 [免疫細胞]

がんペプチドワクチン療法… 免疫細胞増やし対抗

 がん細胞の一部を合成したワクチンを注射し、人が持つ免疫力を高め、がん細胞を撃退する「がんペプチドワクチン療法」の臨床研究が進んでいるという。

 対象は、抗がん剤などの標準治療が難しくなった進行がん患者に限られているが、最後まで希望を捨てさせない治療法として期待されているとのこと。

 ペプチドとは、たんぱく質の一部分で、アミノ酸が複数結びついたもの。
同療法は、

〈1〉がん細胞に特有のペプチドをワクチンとして合成し、患者に注射 〈2〉ペプチドを異物と認識して攻撃する「キラーT細胞」を増殖させ、がん細胞そのものを破壊――という免疫作用を生かした治療だ。

 ワクチンは通常、敵(病原体)の体内への侵入を防ぐが、ここでは、体内で生まれた敵(がん)を排除するのが目的だ。直径10センチのがんの細胞数は、キラーT細胞の数千倍ともいわれ、その差は圧倒的。
 同療法はキラーT細胞を人為的に増やし、がん細胞の増殖を抑え、減らすことを目指す。

 横浜市内に住む女性(34)は約2年前に手術で膵臓がんを切除したが、約3か月後に肝臓への転移が判明。抗がん剤治療を始めたが、がんは2か月後に倍以上に肥大し、医師からは治療の継続が困難と告げられた。

 同療法の臨床研究が行われている千葉徳洲会病院(千葉県船橋市)を知り、昨年4月から、最初の2か月間は週1回、その後は月2回、太ももの付け根にワクチン(1回1cc)の皮下注射を受けてきた。
 がんは3センチまで増大したが、今年5月中旬には4分の1に縮小。女性は「一時は緩和ケアも考えましたが、最後までがんに向き合う気持ちが持てました」と。

 同療法は、外科手術や抗がん剤、放射線などの標準的な治療が難しく、ペプチドを異物と認識する白血球の型(HLA)を持つ患者に行われる。注射回数は各施設で多少異なるが、多くは週1回程度。

 東大医科学研究所教授の中村祐輔さんらが開発したワクチンは、ほぼすべての臓器のがんが対象。各臓器のペプチドが異なるため、がんの種類に応じて使い分け、最大5種類のペプチドを混ぜる。

 同研究所は2006年8月から今年5月中旬に、全国59施設で約1050人に実施。生存期間の延長効果などを分析中だが、明確な結論は出ていない。発熱や注射部位の皮膚の炎症などがあるが、重い副作用は確認されていないという。

 中村さんは「標準治療を尽くして免疫力が低下した後ではなく、より早い時期にワクチンが使えれば、さらに効果が表れる可能性がある」と強調する。

 同療法は、ほぼすべての種類のがんに共通して存在するペプチド「サバイビン」に注目したワクチンを開発した札幌医大や、約30種類のペプチドから患者の体質に最も適合する数種類を用いる久留米大学などでも臨床研究が行われている。治療を希望する場合、ワクチン療法に関しては、患者の費用負担はないという。

 【がんペプチドワクチン療法の臨床研究を行う主な医療機関】
  ▽ 東大医科学研究所(実施医療機関の問い合わせ窓口 (電)03・3443・8111)
  ▽ 札幌医大(札幌市)((電)011・611・2111 内線2691)= 大腸がん、膵臓がん、口腔がん、膀胱がん、乳がんなど
  ▽ 久留米大(福岡県久留米市)((電)0942・31・7975)= 肺がん、肝がん、膀胱がん

( 読売・医療ルネサンス夕刊企画より)


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康
免疫細胞 ブログトップ